こんにちは、AYAです!
皆さんは「グランドピアノ」と言うと、どんなピアノを想像しますか?
大体の人は「学校」で見たことがあるのではないでしょうか。
音楽室や体育館にある大きなピアノはグランドピアノです。
実はそのグランドピアノにも色々な種類があるんです。
たしかに見た目は大きな黒色で、一見すると全部同じに見えますが、グランドピアノの中にも「グレード」や「大きさの違い」があります。
また、ご家庭に置きたい場合も「家におすすめのグランドピアノ」というものがあります。
今回は【グランドピアノの種類・選ぶ時のポイント】を元楽器店店員が解説していこうと思います。
・グランドピアノを検討している人
・グランドピアノによる違いを知りたい人
・おすすめのグランドピアノを知りたい人
目次
メーカーの違い

グランドピアノにはそれぞれメーカーがあります。
代表的なのは「ヤマハ」「カワイ」です。
この2つは国内の二代ピアノメーカーで、レッスンやコンクールなどで幅広く愛用されています。
他にも「アポロ」「ディアパソン」などと言ったメーカーもありますが、個人的にはヤマハかカワイ押しです。
ご家庭に置くピアノはこの2つのメーカーのどちらかで大丈夫です。
また、海外のメーカーだと「スタインウェイ&サンズ(Steinway&Sons)」「ベーゼンドルファー(Bösendorfe)」などというメーカーもあります。
こちらもたまに、コンクールなどで使用されるのを見かけます。
メーカーごとに材質や音色も変わってきますので、今からそれぞれのメーカーの特徴を解説していきます。
ヤマハ
「楽器と言えばヤマハ」というほど定番のメーカーですよね。
レッスンや学校などではほとんどヤマハのものを使用しています。
安定した品質はもちろん、素材から組み立てまですべて自社で行っている
どんなジャンルの音楽にも適しているので多くのアーティストに使用されている
ヤマハは元々ピアノ製造を主としており、今でもピアノ生産量で世界シェア1位です。
ヤマハピアノは「明るく澄んだキラキラした音」が特徴で、鍵盤のタッチは比較的軽めです。
環境の変化に強い(湿気など)ので、「品質の安定さ」を重視する人におすすめです。
ヤマハピアノ使用者としては、世界的ピアニストの「上原ひろみ」さんが有名です。
ヤマハグランドピアノの特徴としては、以下の通りです。
ヤマハのグランドピアノは、「歌うピアノ」という独自の設計思想の元に作られています。
ヤマハ グランドピアノの選び方
歌を歌うときに声に感情を乗せるように、すべてのシリーズ・機種において、演奏者が指先にこめた気持ちをそのまま音にあらわせるように、豊富な音色をもち、タッチに敏感に反応するピアノを目指しています。
小さなお子様も演奏しやすいと思います♪
カワイ
カワイも世界的に名の知れている楽器メーカーです。
ヤマハに次いで色々な場所で使用されています。
世界で2番目に大きなピアノ製作会社であり、定番のピアノとして人気
ヤマハに比べて柔らかく温かみのある音で、クラシック系の音楽向き
ヤマハの「キラキラした明るい音」とは反対に「まろやかで丸い音」が特徴で、タッチはヤマハに比べて少し重めです。
なので、「ショパン」や「ドビュッシー」といったクラシック系の音楽を主に演奏したい人におすすめです。
ただし、部品の一部にプラスチック製品を使用しており、「木製」にこだわりがある人は少し気になってしまうかもしれません。
カワイピアノ使用者としては、X JAPANの「YOSHIKI」さんが有名です。
あれはカワイの「クリスタルグランドピアノ」なんですよ!
奥行きの違い
アップライトピアノでは「高さ」の違いがありますが、グランドピアノはモデルによって奥行きが違います。
奥行きが変わるとピアノに張ってある弦の長さや背面の響板の面積が変わって、奥行きが長い方がより豊かな音色になります。
小さいもので【約150㎝】、大きいものだと【約230㎝】もあります。
また、同じようなモデルでもヤマハよりもカワイの方が奥行きが2~3㎝程長いです。
一般家庭でよく購入されている奥行きのモデルは「約180㎝」のものが多いです。
グレードの違い
グランドピアノにもそれぞれグレードがあり、シリーズによって使用される素材が違うので、音の鳴りや弾き心地が変わってきます。
ヤマハCXシリーズ
ヤマハCXシリーズはヤマハの中心モデルです。
C1XからC7Xまで6種類のサイズ(C4Xというモデルはない)があり、特に「C3X」は家庭用はもちろん、学校などでも活躍している定番モデルです。
CFXと同等の素材のハンマーを採用し、演奏者の微妙なタッチの変化に応え、明るく澄んだ音を鳴らします。
【CFXとは】
コンサートホールなどで使用する奥行きが275㎝もあるヤマハコンサートピアノ
響板、ハンマー、鍵盤など全ての材質が最高峰
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ヤマハSXシリーズ
先ほどのCXシリーズよりワンランク上のシリーズです。
ピアノ指導者や音楽大学などで使用されている、CXシリーズよりもレベルが高いものとなっています。
A.R.E.技術により加工された木材を使用した曲練支柱と新設計のハンマーを使用し、音色の幅が広がり、暖かみと深みをもった音が特徴です。
【A.R.E.とは】
Acoustic Resonance Enhancementの略で、短期間で木材を熟成させ、長年使い込まれた楽器のような鳴りを生み出す画期的な木材改質技術
温度、湿度、気圧を高精度にコントロールする専用の装置で処理することで、新しい木材をまるで長年使い込まれた楽器のような深みのある音が出る木材へと変化させる
(ヤマハ 技術デザインより引用)
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ヤマハ C3X espressivo
CXシリーズとSXシリーズの中間モデルです。
CXと名前がついていますが、CXシリーズとは独立したモデルとなっています。
C3Xを元に材質や音の響きによりこだわり、演奏者の表現に応えてくれます。
特に譜面台が従来の形とは打って変わって、数か所に穴が開いている仕様になっています。
これは、より演奏者にピアノの音を聴かせるためで、細かい音まで鮮明に聴こえてきます。
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ヤマハ C Traditional シリーズ
世界中の家庭で愛用され、多くのピアニストに選ばれてきたのがCシリーズです。
ピアノとしてのトータルバランスを大切にしながら、Cシリーズの優れたタッチ感や美しい音色や深みのある響き、豊かな表現力があります。
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ヤマハ コンパクトグランドピアノ
ヤマハの最小グランドピアノで価格もリーズナブルなので、ご家庭にも置きやすいです。
コンパクトながら、演奏者の表現をしっかり引き出してくれます。
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カワイ GXシリーズ
カワイのスタンダードグランドピアノです。
GX-1からGX₋7まで6種類(GX-4というモデルはない)があり、特に「GX-2」は家庭用としても人気です。
より立体的な響きを生むためにボディ剛性そのものを向上させたおかげで一音一音の粒立ちがよく、立体感のある響きが生まれています。
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カワイ GLシリーズ
カワイグランドピアノのコンパクトシリーズです。
コンパクトでありながら本格的な演奏ができ、特に「GL-10」は4畳半の部屋にも置ける最小グランドピアノなので、どのご家庭にも置くことが可能です。
価格もグランドピアノにしてはリーズナブルなので、「グランドピアノが欲しいけど予算が…」という人におすすめです。
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おすすめのグランドピアノ

以上を踏まえて、ご家庭に最適なおすすめグランドピアノをご紹介します。
ヤマハ C3X
先ほども少しお話しましたが、このC3Xはヤマハグランドピアノの定番とも言えるモデルです。
響きが豊かで力強さを感じ、自宅でのピアノ練習に最適なバランスを誇ります。
- サイズ(幅 x高さx奥行き) 149×101×186cm
- 重量 320kg
- 希望小売価格:2,860,000円(税込) ※納入料など別途かかる
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ヤマハ C3X espressivo
2021年に発売されたこのC3X espressivoはC3Xを基盤に作られているので、サイズ感はそのままでよりレベルの高い演奏を楽しむことが出来ます。
ワンランク上のモデルをお探しの人におすすめです。
- サイズ(幅 x高さx奥行き) 149×101×186cm
- 重量 320kg
- 希望小売価格:4,070,000円(税込) ※納入料など別途かかる
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カワイ GX-2
先ほども少しお話しましたが、GX-2はカワイグランドピアノの中ではご家庭に最適なサイズ感です。
豊かで重量感のある低音と、明るく伸びのある中高音を奏でます。
- サイズ(幅 x高さx奥行き) 152×102×180cm
- 重量 324kg
- 希望小売価格:2,365,000円(税込) ※納入料など別途かかる
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カワイ GX-5
「フルコンサートピアノのような軽やかなタッチ感」で弾きやすさ、表現のしやすさが特徴です。
先ほどのヤマハC3X espressivoよりサイズが大きいのに値段はあまり変わらないので、「大きいの欲しいけど予算が…」という人におすすめです。
- サイズ(幅 x高さx奥行き) 153×102×200cm
- 重量 351kg
- 希望小売価格:3,300,000円(税込) ※納入料など別途かかる
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カワイ GL-10
4畳半に設置可能なコンパクトなグランドピアノです。
コンパクトながら「フルコンサートグランドピアノのような軽やかなタッチ」で、表現の幅が広がります。
価格もグランドピアノとは思えない安さで、「家に置く場所が限られて予算もそこまで…」という人にピッタリです。
- サイズ(幅 x高さx奥行き) 150×102×153cm
- 重量 282kg
- 希望小売価格:1,430,000円(税込) ※納入料など別途かかる
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
【ご家庭に置くグランドピアノの種類と選び方】をご紹介しました。
自宅に置くスペースってなかなか限られていて難しいと思いますが、置けるのならおすすめしたグランドピアノ以外の奥行きの大きいピアノを置いても全然大丈夫です。
コンクールなどで使用するグランドピアノはコンサートグランドピアノと言って奥行きが270㎝ほどのピアノを使用します。
さすがにこれは家に置ける人はほとんどいないと思いますが、なるべくそれに近いピアノで練習した方が上達も早いです。
アップライトピアノは縦に長いのでそこまでスペースを取りませんが、グランドピアノは結構場所を取ってしますのでなかなか手が出ないという人が多いと思います。
そんな人におすすめなのが「コンパクトシリーズ」のグランドピアノです。
せっかくのグランドピアノを場所のせいで諦めるのはもったいないですよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。